新感覚なアクセサリーを創る
制作工程
鋳造とは溶かした金属(湯)を流し入れる事です。ロー型にゲート(湯道)を作り鋳型を作ります。デザインによりゲートの状態はいろいろな形があります。これは鋳造にとってとても重要な事です。
私が植立をする時、溶けたチタンはどんな気持ちで湯道から製品部分に流れて行くのだろうと、想像したものです。溶けたチタンが無理なくスムーズに流れる事をイメージしながら植立します。複雑な行く道を少しでも優しく流れるようにと、願います。鋳造は鋳型の中の見えない世界の話しですから湯の流れは想像を膨らませるしかありません。そして、出来た鋳型に水で溶かした鋳型剤を流し入れ電気炉で焼成し、鋳型剤を固めると共にロー材を燃焼させて、材料に適した方法で鋳造します。
鋳造材料
- チタン
- 金 銀
- 真鍮 ベリ銅
そして、重要な事にチタンが他の金属に比べて制作にコストがかかります。それは、チタンは真空 アルゴン雰囲気中で鋳造しても、真空が完璧では無く酸化しているので材料を再度使う事が出来ません。それに、端材等では綺麗な溶解が出来ませんから、常に新しい材料を使います。そのような理由で材料費がかかります。(精錬し直せば別ですが)鋳造に失敗したり、押し湯の部分等製品の半分以上も廃棄物になります。コストの点では材料以外にも消耗品等も価格が高い為、製造コストを上げてしまいます。そうなると、例えば、銀の方が材料費が高いのにチタンの方が販売価格が高いと言う事になります。